企業活動における知財戦略
早稲田大学社会科学部
政策科学研究ゼミ2年
藤田 智
研究動機
兼ねてから中小企業関連の研究をしたいと考えていたが、大学のオープン教育センターの講義(ビジネス比較論)、また企業の経営アドバイス等を行っている父と話しているうちに「知的財産」に関心を持った。
企業が経営活動を行う上で国内事業・国外事業問わず「知的財産」に関する理解が不可欠である。知的財産に関し警鐘を鳴らした青色発光ダイオード訴訟、遺伝子スパイ訴訟、近年では新日鉄・ポスコ間、アップル・サムスン間の紛争、中国での偽物あるいは商標権問題。これら大手以外の中小企業も例外ではない。むしろ日本の技術力の源泉とも評される多くの中小企業こそ自身の製品・技術・ノウハウ等を守り、かつ有効に活用せねばならない。国内・国外事業を行う上で雇用のミスマッチ等による人材不足、知財についての専門知識を備えた人材が十分に育成されておらず知財のノウハウ不足に悩まされ知財戦略が築けない、または戦略に乏しい中小企業は多い。企業が経営戦略の1つとしての知財戦略をどのように活用し、また政策面でどのようにバックアップすれば日本の産業競争力向上に繋がるか、企業と政策双方のアプローチを検証し、政策提言していきたい。
章立て
- 第1章 知財関連の事件・訴訟事例と政府・企業の知財戦略
- 第2章 現行政策と企業内部の問題点
- 第3章 人材育成の現状と課題
- 第4章 比較検証(海外における知財戦略)
- 第5章 企業による知財戦略の展望
- 第6章 政策サイドからの知財戦略
- 参考文献・WEBサイト
各章概要
第1章 日本企業の知財関連訴訟等の事例と知的財産権の歴史的経緯・位置づけ・取り扱われ方を検証。
第2章 現行政策と企業の施策の現状を確認、その効果と問題点を実際の事例と照合して検証。
第3章 人材育成の現状と課題
第4章 海外における知的財産の扱われ方を企業と政策の両サイドから確認、日本との比較を行う。
第5章 企業の自助努力による知財戦略を提言。
第6章 政策による知財戦略のバックアップはどのようにできるかを検証・提言。
参考文献
Last Update:2013/1/22
© Fujita Satoshi All rights reserved.