日本の流通チャネル政策
早稲田大学社会科学部
政策科学研究ゼミナール2年
佐名木 智博
研究動機
私がこのテーマについて研究しようと決めた理由は、ゼミで最初に使用したテキストである『商店街はなぜ滅びるのか』という本を読んだことで、マーケティングや物流についての興味が広がったからである。
私達が社会の中で生活していく上で欠かすことが出来ない商品の売買や流通といった事柄に関する政策には、現在どのような問題点があるのか。またそれを解決するためにはどのようなことが必要なのか。さらに企業やメーカーの商品が我々の手に届くまでにはどのような過程をたどっているのかという事をこの研究を通じて考察していきたいと思う。
章立て
第1章 流通チャネル政策とは
第2章 今までの流通チャネル政策とその効果
第3章 現在の政策の問題点
第4章 政策に対する企業の反応
第5章 政策提言
研究概要
現在の日本で施行されている流通チャネル政策にはどのようなものがあるのかを取り上げる。また、それらの政策にはどのような効果があり企業はどのような対策を行っているのかをそれぞれについて調べ考察する。そして、現在の流通チャネル政策の問題点や改善点を見出し、新たな企業の対策・政策提言へとつなげていきたいと思う。
第1章 流通チャネル政策とは
商品がメーカーから消費者へと流通する経路のことを指し、メーカーは商品が効率的かつ効果的に消費者に届く最適な流通経路を考え、構築する。それが「流通チャネル政策」である。
流通チャネルは、まず直接流通チャネルと間接流通チャネルに分けられる。直接流通チャネルはメーカーと消費者が直結し、メーカーが消費者に直接販売することを指す。この典型的な例として、インターネットを通じて顧客から直接オーダーをとるコンピュータ販売企業が挙げられる。
必ずしも一般的な政策ではないが、訪問販売やカタログなどの通信販売を活用するケースも多くみられ、後発のメーカーが専門性の高い商品を販売するときなどに採用される戦略である。
間接流通チャネルでは、メーカー→卸売→小売→消費者というように流通業者が介在する。このチャネルは、多くの消費者に効率的に商品を届けられるため、主流になっている。
参考文献
- 経済産業省ホームページ
- 渡辺達朗 (2011)『流通政策入門―流通システムの再編と政策展開』 中央経済社
- 石原武政,加藤司 (2009)『日本の流通政策』 中央経済社
- 渡辺 達朗,久保 知一,原 頼利 (2011) 『流通チャネル論』 有斐閣書籍
Last Update:2013/2/3
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