安心できる食と農業の発展
早稲田大学社会科学部
政策科学研究ゼミT
2年清水智雅
研究動機
どれだけ時代が進歩しても、食を私たちの生活から切り離すことはできない。漁業や畜産業、農業などの中でも、特に農業は私たちの主食を作り、また飼料として酪農や畜産なども支えているという点でとりわけ重要だと考える。
しかし、私の幼少時から比べても、地元の畑や田んぼの多くが耕作放棄地になってしまった。これは私の地元に限った話でなく、下記の農林水産省資料でも明らかだ。そして最近はTPP等によって、より国内の農業が衰退するのではと懸念する声もある。
このような耕作地の減少に伴う生産量の減少などの「量」の問題だけでなく、安全性にまだ疑問がもたれる遺伝子組み換え作物や輸入品などの「質」の問題、農家の高齢化という問題も存在する。
農業を身近に感じ、食を重視している私としては、これらの問題を無視することはできない。これらを打開する新しい農業戦略を見つけたい。
章立て
まずは今ある問題について研究した上で、目的である今後の農業発展のための様々な取り組みを軸にした研究を進める。
第一章 安定した供給「量」
第二章 安全な食料 「質」
第三章 農業の発展
第四章 政策提言
流れの概要
第一章では、TPPや国内自給率、農業の高齢化と後継者不足、ランドラッシュなどの供給に関する問題と政策を研究する。
第二章では、遺伝子組み換えや有機農業、食品の加工、流通方法、安全性検査に関する問題と政策を研究する。
第三章では、農業の発展のための民間の努力(六次産業化、企業参入、ネットを利用した農業戦略)や耕作放棄地の有効利用、行政の政策を研究する。
第四章では、いままでの章で研究したことをまとめ、安心できる食と農業の発展のための包括的な政策提言を目指す。
参考文献
- 農林水産省「2010年世界農林業センサス結果の概要(暫定値)」(最終アクセス2013/4/02)
- 厚生労働省「食品中の残留農薬検査結果の公表について(平成17〜18年度)」(最終アクセス2013/4/02)
- 斎藤利男 『2015年の食糧危機』 東洋経済新報社 2012
- ポール・ロバーツ 『食の終焉』 ダイヤモンド社 2012
Last Update:2013/4/02
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