世界の経済格差
早稲田大学社会科学部二年
政策科学研究ゼミ
高部将徳
研究動機
僕は大学に入るまでに格差について全然興味を持っていなかった。しかし、大学の授業やTVのニュースで格差というものを知っていくうちに興味を持つようになった。調べてみると、格差問題は経済格差、社会的格差、教育の格差など様々な格差があり、自分の想像していた以上に複雑で大きな問題だった。そこで、世界の格差の現状や現在行われている格差に対する取り組みを研究してみたいと思いこのテーマを選んだ。
研究概要
世界の格差を見ることにより、グローバルな視点で世界の格差の現状を知る。また、日本の格差問題を国際的に比較する。経済格差は格差の中でも大きなポイントとなるので、経済格差を中心に世界の格差を考察していく。そして、格差をなくしていにはどのようなアプローチが必要なのか考える。
章立て
・第一章 世界の格差
・第二章 経済格差
・第三章 政府の対策
・第四章 今後の研究課題
各章のアウトライン
第一章 現在の世界の格差のどの様なものかを見る
第二章 格差問題の中でも代表的ともいえる経済格差に迫る
第三章 格差に対する政府の行っている対策の研究
第四章 格差問題解決へのアプローチの考察
第一章 世界の格差
「格差」問題は所得格差や経済的格差、また、日本国内の格差レベルにとどまらず、国家間や地域間において、国際社会がその解決に取り組むべき緊急課題である。格差といってもいろいろな種類があり、経済、政治権力、社会、健康、教育などがある。たとえば一国の中でも子供の死亡率には地域ごとに格差があり、それは経済格差が大きな要因であるが、環境、医療、保険の格差も絡んでくる。世界には様々な格差があるのだ。
第二章 経済格差
経済格差は研究や評論がもっとも注目する格差である。それは経済格差が社会格差の多くを生み出す中心的な要因の一つだからである。経済的な格差は、生産性や生活水準を引き上げ事に関係している社会的プロセスが生み出す。資本主義の世界システムが技術的・社会的革新をうまく利用することができたために生産性が向上した。生産性の向上により、産業化した国(工業国)では生活水準を向上することができたが、発展途上国ではそうはいかなかった。発展途上国では産業化を進める技術が劣っているため産業化が思うように進まず、産業化が進んだ国との差が大きく出てしまった。産業化のこの不平等なプロセスが国家間の格差を拡大させた。
第三章 政府の対策
労働法から課税まで、そして教育や医療保険制度の提供から土地の再分配まで、いろいろな形で政府は格差の解決に取り組んでいる。政府による
経済的格差への対策は以下のようなものがある。
・累進課税:高収入者には低収入者より比例的に課税することで収入の格差をなくす
・最低賃金を法制化:もっとも賃金の少ない労働者の収入を増やす
・ワグナー法:労働組合を支援する
・国有化やモノによる補助:誰にでも必要となる財やサービスについて、無料もしくは安価で提供することにより、政府は社会における低収入層の購買力をあげる
・土地改革:多くの発展途上国は1950年代と1960年代に農地利用の機会均等化を実施し経済成長を生み出すために土地改革を行った。
第四章 今後の研究課題
・世界の地域ごとに、また国ごとに格差の状況を調べ、具体的に格差の状況を把握する。
・政府の格差に対する政策を詳細に調べ、格差問題解決のアプローチを考える。
参考文献
岸上伸啓『格差の世界地図』 丸善出版株式会社 2012年
Wikipedia 1/28
Last Update:2013/2/1
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