「幸せそうな人びとが集まっている街を襲撃し殺すかもしれない人間の登場を社会的リスクとして抱える」ということを回避する必要がある。
・男性のメンタル的問題
男性のメンタル的問題 「自殺者に男性が多い」という事実は一般的に知られている。その一方で、同居人のいない、いわゆる「独居(孤独)」状態にある人間の自殺リスクが高い。
・未婚化、賃金低下 <>br 少子化の原因については、多くの研究では若年男性の相対的経済力の低下が最大要因と指摘されている。 このような事態は、《女性は自分より年収の高い男性としか結婚したがらず、かつ所得の男女平等が実現》した結果として考えれば、整合的に説明できる。(http://www.shiratori.riec.tohoku.ac.jp/~takita/ARSC2009/Paper/ARSC2009_41.pdf )
・旧来の男性像との乖離、疎外感をもたらすメンタル問題
自殺の原因として男女差が顕著なものは「経済・生活問題」と「勤務問題」である。男性に経済的・就労的な要因が偏移していることは男性=大黒柱モデルが世間に根強く残存していることが関係しているだろう。
職能や稼得能力は男性にとって一種の「淘汰圧」として機能しているともいえる。それらに劣る男性は、誰ともパートナーシップを結べず、仕事上のつながりを得ることもできず、孤独になる。
・孤独死の処理コスト
大きく残留物処理と現状回復に分かれ、前者は平均費用20万1174円、最大損害額は178万1595円で後者は平均費用39万1541円で最大損害額は415万8000円にも上る。
また身元保証にもそれなりのコストがかかり、葬儀費用、死後事務、遺言実行等の契約で100万近くかかる。
・孤独による健康リスク
米ブリガムヤング大のジュリアン・ホルトランスタッド教授の分析によると社会的つながりが強い人はそうでない人よりも50%生存率が高いという。また孤独は一日15本タバコを吸うのと同程度の健康の悪影響がある。(出典:Holt-Lunstad J Smith TB,Layton JB. Social relationship and mortality risk:A meta-analytic review. PLoS Medicine 2010;7(7):e1000316)
・ソーシャルキャピタルは先進国最低
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)とは家族以外のネットワークや地域活動参加や地域での信頼関係を指す。
英レがダム研究所の2017年版ランキングによると149ヶ国中101位。先進国では最低の順位だ。
また、友人や同僚といった家族以外との交流のない人の割合がOECD諸国で最も高い値の15.3%になっている。(https://www.oecd-ilibrary.org/docserver/soc_glance-2005-8-en.pdf?expires=1542645188&id=id&accname=guest&checksum=EA1FC3EEA0D9CDC009E287898847C2D1 より)
・一人世帯の終活支援する横須賀市
神奈川県横須賀市は一人暮らしの終活支援に乗り出している。「エンディング・サポート事業」(以下ES事業)と「わたしの終活登録」だ。
ES事業は身寄りのない一人暮らしの人で、葬儀や納骨等の希望やリビングウィル(生前意思)を確認しプランを組み、最高25万円の葬儀費を納付して生前契約を結ぶ。登録カードを発行し、緊急時には本人意思が分かるようになっている。
わたしの終活登録は11項目から登録したい情報を選び、それぞれ開示先も選択できる。亡くなった場合、病院や警察等から市役所に連絡が入るため、登録内容に従って対応する。
・日本郵政グループにおける取組
月1回、郵便局社員(弊社が委託した者を含みます。)が利用者宅などへ直接訪問する。
ご利用者の生活状況はご家族などのご指定いただいた報告先へ連絡。
生活状況は「7項目+選べる3項目」で、ご利用者の状況に応じた確認ができる。
英国の「孤独担当相」に関連する、孤独対策を調べる。
Last Update:2019/01/28
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