ソーシャルメディア時代のジャーナリズムの在り方
上沼ゼミT
社会科学部2年 西山 綾乃

朝日新聞デジタル「2020年10月23日朝刊記事一覧」より
研究動機
大学2年時に受講した副専攻のスポーツジャーナリズムの授業で、ある教授が「メディアは今、時代の転換点に立たされている」と論じた。
総務省「令和元年版 情報通信白書」によれば、そもそも日本で本格的なメディアが導入されたのは明治初頭である。活版印刷が誕生し雑誌や新聞、書物が発刊された。そして大正時代にはラジオ放送が、昭和時代にはテレビ放送が始まった。その後も新しいメディアが続々と台頭した。平成時代に入ってから携帯電話が普及。最初は電話の機能しか持たなかったが、進化を遂げ、2020年現在ではメールやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)アプリ等の様々な機能を有するスマートフォンが主流となった。また、ほぼ同時期にインターネットも発達の一途をたどった。1995年にMicrosoftがWindows95を発売したことを契機にインターネットが普及した。2000年代に入ると、ブログやFacebook、TwitterのようなSNS、Youtube、ニコニコ動画のような動画共有サイト等のソーシャルメディアが続々と誕生。スマートフォンからのインターネット接続が主流になり、2010年にはモバイル端末からのインターネット利用がパソコンを上回った。(参照:総務省「インターネットの登場・普及とコミュニケーションの変化」)
こうして、ソーシャルメディアが身近な存在になったことにより、誰もが気軽に情報を発信し受け取ることができる時代となった。だが、言い換えれば、記者でなくとも誰もが記者を名乗ることができ、正しい情報に紛れて出所の分からない情報も受け取る可能性があるということをも意味する。ソーシャルメディアが主流となりつつある現在、ジャーナリズムの存在価値は脅かされている。まさにメディアの転換点となる時代に突入しているのだ。ジャーナリストは、現場へ行き見聞きすることで事実に裏打ちされた確固たる証拠を示し、正しい情報を発信してきた。情報が玉石混交するソーシャルメディアによって淘汰されることなく、彼らが築き上げてきたジャーナリズムの存在価値を守るために研究することにした。
章立て
- 問題の概要
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第1章 問題の概要
第2章
参考文献
Last Update:2021/1/31
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